光と影

先日、ホークスの寺原投手とベイスターズの多村選手がトレード。いろいろ言われてますが、どちらのチームにとってもよいトレードになってほしいです。ちなみに、多村選手は大好きな選手。日本で3割、50本、100打点を狙えて、三冠王も視野に入れれる数少ない一人だと思ってます。ケガが心配ですが、頑張って欲しいです。寺原投手は、ようやくプロとしてやっていく方向性が決まってきてたところなので残念ですが、ベイスターズで花開いてほしいです。

さて、この時期は、プロ野球選手の更改の時期で、お金の話がよく出て嫌な気分になることが多いのですが、トレードだけでなく、解雇や自由契約の季節でもあります。例えば、ホークスの定岡選手や吉田投手。定岡選手は、高卒で二年で解雇。もう二十歳で解雇を経験しているわけです。彼は、故障もあり、結局実力を発揮することがありませんでした。幸いロッテが契約してくれたので、力を蓄え、出てきてほしいです。

吉田選手の場合、巨人にドラ1で入り、芽が出なかったものの、98年、01年と最優秀中継賞を取るなど、ホークスの中継ぎを何年にも渡って、50試合以上支えてきてくれた投手です。肘を故障して、ここ数年は活躍できず、去年は解雇寸前に。しかし、故障を押して、アピールしたおかげで、去年は契約を結べました。ただ、春先は足を痛め、それでも練習では隠してムリをして投げたけれど、ランニングには参加しないことで王監督が激怒。秋は、肘の調子が悪いなか、一軍で登板。数試合は抑えるものの、何試合かノックアウトされ、今年解雇。トライアウトを経て、オリックスが契約。肘の故障を押して出なければ、投げなければ契約はなかった。一軍登板もなかった。しかし、万全の体調ではなかったため、故障を押して投げたため、打たれ、解雇になった。今は肘の方もいいようです。まだまだあのストレートとスライダーのキレは通用するはず。頑張って欲しいです。


故障を隠しても出なければチャンスを掴めない世界、故障で実力を発揮できないまま消えていかなければならない世界。ほんと本来の実力を出せないまま、悔いを残したまま、消えていく選手がほとんど。その裏で、チャンスを掴み、輝いていく選手はほんの一握り。それぞれの選手にドラマがある。ほんと厳しい世界やけれど、それでもものすごく憧れてしまう世界。自分は甘いなぁと身につまされる日々です。

もう一つニュース。小久保選手の人的補償で吉武投手が巨人へ。

プロテクトに漏れたというのがショックだった。

ピッチングスタイルは、基本的に右バッターの外にカットボールをどんどん投げ、たまにインコースにズバッとストレートを決めて見逃しを奪ったかと思えば、カーブでタイミングを外す。外に意識が行くと、インコースにシュートもあった。基本的にアウトコースのコントロールカットボールが生命線だったが、クレバーかつ大胆な配球と度胸が印象的だった。それに0−3などの不利なカウントからの組み立てとコントロールが抜群に素晴らしかった。

高卒で入った年に、たしか5勝。弱いときのホークスで先発を務め、4連続無四球完投勝利の記録も持っている。なかなかそれでも、勝ち星がつかず、活躍できない時期が長かった。フォームをいじったり苦労していた。それが、高校時代のフォームに戻し、下半身がどっしりとしだしてから、中継ぎとして本領を発揮。今のカットボールは、高校のときに投げていたらしい。そのときはストレートがナチュラルに変化してただけだとか。当時の対戦していた選手から、あれはえげつなかったと言われてから、投げ方を思い出し、使い出したそう。やはり一つ売りを持つと強い。吉武投手といえばカットボールですから。

巨人に行ってからも、カットボールのコントロールと配球の妙で魅了してください。